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Ishida Medical Clinic

大垣市旭町の
内科・循環器科
石田内科です

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寄稿原稿より


ご家庭で血圧を測ってみませんか?


主治医から、自宅でも血圧を測るように言われてますが、とても面倒で困っています。
 高血圧の薬を服用している患者さんの半分以上は、朝の血圧が高い状態となっています。
 朝の血圧が 135/85mmHg以上の場合を早朝高血圧症といい、朝の血圧を管理する必要があります。

朝の血圧が高いと困る事があるのですか?
 起床直後に非常に高い血圧になっても、多くの患者さんは自覚症状がみられないままです。
 ところが、脳卒中や心筋梗塞は早朝から午前中に書けて発症しやすく、特に起床後に多発しています。これは朝の血圧が高い事が原因です。
 早朝高血圧症で、脳・心血管疾患の危険性が3-6倍まで高くなります。高血圧の人にとって、朝は一番危ない時間帯なのです。

どうして朝に血圧が高くなるのですか?
 日中の活動開始に備えるため、血液を体に巡らせて元気を出させる生理的な反応が起きているからです。
 目覚めた後は、血管を収縮させるホルモンが増えることで、体が動きやすくなります。また、血圧の調整をする交感神経も活発になるため、血圧が上昇して心拍数も増加するようになります。

血圧の薬は忘れずに服用しているので、わたくしは大丈夫だと思いますが…
 診察室での血圧が良好な患者さんでも、早朝の血圧を測定してみると、高血圧の状態になっている場合がよくあります。
 これは、早朝の血圧上昇が降圧剤の効果を上回っているためです。また、降圧剤が24時間作用していない短時間作用型の場合も、早朝に薬が効いていない状態となってしまいます。

早朝高血圧はちりょうできるのですか?
 脳卒中は心筋梗塞を防ぐために、朝の血圧を下げる必要があります。
 しかし、昼間の血圧が下がりすぎてはいけません。そのため、家庭で測定した血圧をみながら、血圧の薬を調整する事が必要となります。家庭での血圧、特に起床時と寝る前の血圧が、治療の目安となります。
 血圧の薬も、早朝の血圧があがるメカニズムに効果的なものを選択します。また、薬に効果が長時間にわたって続く薬も用いられています。夜寝る前の服用が効果的な薬もあります。

早朝高血圧は予防できるのですか?
 早朝に急激な血圧上昇を促すような行動は控えてください。目覚めても10分くらいは安静にしてから起きだしてください。また、朝は余裕をもって行動してください。起きてすぐにトイレに行ったり、冷たい水でお顔を洗ったりするのはおすすめできません。
 冬の寒い時期は、急激な温度変化にも注意してください。布団から出たら、すぐに温かいものを着ましょう。また、起床時刻にあわせて、暖房タイマーを調節する等の工夫も必要です。

読者のみなさんへ
 早朝高血圧による脳卒中や心筋梗塞を防ぐためには、家庭血圧を測定して、ご自身の血圧を把握することが必要です。
 そして、早朝高血圧が疑われたら、医師の診断をきちんと受け、適切な早朝高血圧の治療を開始する事が大切です。

2012
医療&介護ガイドブック

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